「ヴィレヴァン」の愛称で有名なヴィレッジヴァンガードコーポレーションですが、株主優待が魅力的だという評判が高い銘柄です。
私自身も100株保有しており、実際に何度か株主優待を受け取っています。直近で受け取ったのは、買物券12枚と株主優待セールの招待券です。
実物はこちら!
この優待券は金券ショップで買取もしてもらえるので、買取価格や銘柄の紹介をしていきたいと思います。
【優待内容】
ヴィレッジヴァンガードの株主優待では買物券がもらえます。必要株数は100株で、保有株数による優待内容の変更はありません。
買物券は1枚1,000円分で、保有期間によってもらえる枚数が変わります。保有期間毎のもらえる枚数は以下の表をご覧ください。
保有期間 |
枚数 |
1年未満 |
10枚 |
1年以上2年未満 |
11枚 |
2年以上 |
12枚 |
なお、権利確定月は1月で年1回の優待が受けられます。
また、買物券とは別に株主優待セールの招待券を3枚もらうことができます。この招待券は「ヴィレッジヴァンガードお宝発掘セール」と呼ばれる毎年恒例のセールに入場することができます。
このセールではヴィレッジヴァンガードの商品がほぼ70%OFF(一部50%OFFあり)で手に入れることができますので、とてもお得です。欲しい商品に巡り会えるかは運次第ですが、優待の買物券を使うこともできますので一度は行ってみたいセールです。
【優待使用について】
優待内容が買物券なので、使用方法を確認しておきましょう。こちらの買物券は、ヴィレッジヴァンガードを中心としたこの会社が運営している店舗で使用できます。
使用時は、会計が税込2,000円毎に1,000券1枚が利用できます。そのためどちらかと言うと、割引券のイメージの方がわかりやすいと思います。以前は株主優待の買物券で全額支払いできましたが、ルール変更がありましたので注意が必要です。
また、飲食店の「ヴィレッジヴァンガードダイナー」、「ヴィレッジヴァンガードカフェ」でも使用できます(※ただし「HOME COMING」「こととや」では使用不可)。
「ヴィレッジバンガードダイナー」では最近一部店舗で食べ飲み放題が始まったようです。興味がある方は以下の記事をご覧ください!
【金券ショップ買取価格は?】
買物券を最もお得に活用するには、実際に店舗で使用するのが良いのですが、それが難しい場合は金券ショップで買い取ってもらうのも1つです。
実は私も直近3年間は金券ショップで優待券を売却しています。2017年・2018年は1枚500円、2019年は1枚450円で買い取ってもらいました。
優待券の獲得枚数が10枚だと5,000円、12枚だと6,000円の収入になりますので、なかなか美味しい収入になっています。
※ただし、金券ショップによって金額はまちまちですのでご了承ください。
【優待・配当利回り】
ヴィレッジヴァンガードに投資することがお得かどうか判断するためにも、まずは利回りを確認してみましょう。
まずヴィレッジバンガードコーポレーションの株価は999円(2019年8月9日終値)でした。また、配当は2019年5月期で1株当たり14円です。この数値をもとに利回りを計算していきたいと思います。
保有期間 |
優待 |
配当 |
優待+配当 |
1年未満 |
10.0% |
1.4% |
11.4% |
1年以上2年未満 |
11.0% |
1.4% |
12.4% |
2年以上 |
12.0% |
1.4% |
13.4% |
※参考:金券ショップ買取パターン
保有期間 |
優待 |
配当 |
優待+配当 |
1年未満 |
4.5% |
1.4% |
5.9% |
1年以上2年未満 |
4.9% |
1.4% |
6.3% |
2年以上 |
5.4% |
1.4% |
6.8% |
優待利回りはかなり高い部類といって良いでしょう。そのため利回りの面から見れば魅力的な銘柄です。仮に優待券を売却した場合も最大で優待・配当利回り合わせて6.8%と十分な収入になりそうです。
【事業内容】
ヴィレッジヴァンガードでは「遊べる本屋」をキーワードに、書籍、SPICE(雑貨類)、ニューメディア(CD・DVD類)、食品、アパレル等を販売しています。
また、子会社を通じてネット通販も行なっています。販売している商品はリアル店舗と同様です。なお、飲食事業はすでに譲渡していて、現在は小売事業に専念しています。
【直近の業績】
直近の業績は以下の表のようになっています。
単位:百万円 |
売上高 |
営業利益 |
純利益 |
2016年5月期 |
46,758 |
▲271 |
▲4,353 |
2017年5月期 |
35,680 |
215 |
▲618 |
2018年5月期 |
34,186 |
371 |
227 |
2019年5月期 |
33,862 |
447 |
188 |
2020年5月期(予) |
34,190 |
490 |
112 |
2016年前後にかけて大きく赤字を計上しています。それも受けて、事業の整理や不採算店舗の閉鎖をして経費を圧縮した経緯があります。そのため売上高の伸びは残念ながら見られません。
一方で営業利益は徐々に回復傾向にはあります。そして純利益でもなんとか黒字を確保できるようになっています。
ただし、業績面では決して好調とは言えず、個人的には今後大きな成長をしていくようには見えないと考えています。また、今後の業績によっては減配や株主優待廃止の可能性も否定できないので注意が必要です。
【割安性】
次に異なる視点ということで、割安性の指標であるPBRとPERを確認してみます。
・PBR:1.1倍(2019年8月9日終値)
・PER:71.36倍(2019年8月9日終値)
PBRは1.1倍と普通な感じがしますが、PERは71.36倍と、この視点からはかなり割高となっています。原因は利益が出ていないこと、利益率が低いことにあると思います。
【投資判断】
最後に投資判断をしていきたいと思いますが、まずは判断材料から出していきます。
「ポジティブな材料」
・株主優待が魅力的(優待利回りが高い)
・株主優待の換金が可能
「ネガティブな材料」
・成長性が見込めない
・収益性が低い
・株主優待の変更・廃止リスク
ヴィレッジヴァンガードは株主優待に魅力のある銘柄です。しかし、一方で成長性や収益性には不安があります。
ちなみに、私が株式を購入した時から比べるとだいぶ下落してしまいました。大体33,500円程の評価損が出ています。
下落の理由は大きく2つありまして、業績の悪化です。そしてもう1つは上記にも挙げましたが、優待の変更です。以前は制限なく買物券が使えましたが、現在は2,000円毎に1,000円分しか使えません。この変更により株主優待の魅力が下がり、株価が下落しました。
そこで結論ですが、買いはオススメしません。
私自身はかなり前から保有しており、今でも毎年株主優待を受け取っていますが、場合によっては損切りも考えています。どちらかというと引き際を逃したくらいに感じていますので、もしこれから購入する方はご注意ください。
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